【厳選!】怖いけど読んじゃう!ちょっぴり怖いホラー小説7選!
「怖いのは嫌いなはずなのに・・・!」
筆者もホラー系の話は苦手、だけどたまにホラー系の小説を読んでみたくなるときがあります。(笑)
でも「怖さ」って言っても結構色々な種類がありますよね。
幽霊だったり、生きた人間だったり、なんだかよく分からないような奇妙な話だったり・・・。
怖いお話読みたいけど怖すぎるのは本当に無理!という方のために、
今回はちょっぴり怖いホラー小説をご紹介いたします!
- 『夜市』(角川ホラー文庫)
- 『かにみそ』(角川ホラー文庫)
- 『六番目の小夜子』(新潮文庫)
- 『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱』(講談社タイガ)
- 『ハラサキ』(角川ホラー文庫)
- 『夜行』(小学館)
- 『怪談のテープ起こし』(集英社)
- 最後に
『夜市』(角川ホラー文庫)
「今宵は夜市が開かれる・・・。」
いきなり一気に引き込まれる書き出しからこの物語は始まります。
この物語はこの世のものではないモノたちがこの世では絶対に手に入れることの出来ない様々なものを売りにやってくる夜の市が舞台です。
年を取らないクスリ、人間の子供、あらゆる才能などなど・・・
妖怪ものと侮ることなかれ、この作品はよくある愉快な妖怪ものとは違い、コミカルな妖怪など一切出てこない。ただただ不気味なのだ。
この世のものではないモノたちの催す奇怪な夜の市に迷い込んでみてはいかがですか・・・?
妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた―。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
『かにみそ』(角川ホラー文庫)
ひょ、表紙がなんか可愛い・・・!
たしかに表紙のイラストからはポップな印象を受けます。
しかしやっぱり内容はちょっぴりハード。
「私」が拾い育てていたカニは人の言葉を話し、なんでも食べてしまう。
際限なく成長していくカニにとうとう私は・・・。
怖すぎないがやっぱり怖いという絶妙のラインで描かれる傑作アニマル系ホラー。
全てに無気力な20代無職の「私」は、ある日海岸で小さな蟹を拾う。
それはなんと人の言葉を話し、小さな体で何でも食べる。
奇妙に楽しい暮らしの中、私は彼の食事代のため働き始めることに。
しかし私は、職場で出来た彼女を衝動的に殺してしまう。
そしてふと思いついた。
「蟹……食べるかな、これ」。
すると蟹は言った。
「じゃ、遠慮なく……」
捕食者と「餌」が逆転する時、生まれた恐怖と奇妙な友情とは。
話題をさらった「泣けるホラー」第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作
『六番目の小夜子』(新潮文庫)
学校が舞台です。
「学校」ですよ「学校」!
学校といえばホラー要素の宝庫!あらら、なぜだか胸が躍ります・・・!
とある高校では、代々受け継がれる奇妙なゲームが行われている。
そんな高校に転校生がやってくる。
青春 × ホラー
あらら、なぜだか胸が躍ります・・・!
津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。
『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱』(講談社タイガ)
山奥の屋敷内の座敷牢に幽閉された細く色白の少女・ツナ。
ひょんなことから「ぼく」は彼女に定期的に会い、彼女が好む”怖い話”を聞かせるという役割を担うこととなった。
物語全体を通して感じられる絶妙な違和感。なにかがズレているような、それでいてなぜかバランスが保たれているような不思議な世界観を持つ作品。
作中に全く別の怖い話も紹介されていたりと、色々と異色な構成になっていて読み終えるまで読む人を引き付け続けることでしょう。
「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが…。ツナとぼく、夢と現、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンがせかいを変容させる―。
『ハラサキ』(角川ホラー文庫)
失われたの昔の記憶の断片を少しずつ取り戻していく主人公・日向。
日向の故郷は腹裂きの都市伝説が残る町。
結婚が決まった日向は故郷を訪れるが、そんな日向を芯の恐怖が襲う・・・。
ただ怖いだけでなくミステリー要素も大きいミステリーホラー作品ですので結末が気になりまくって一気に読めちゃうと思います。(笑)
最後の一行まで見逃せません。
いいですか、最後の一行ですよ・・・!
百崎日向には幼少期の記憶がほとんどない。覚えているのは夕陽に照らされる雪景色だけだった。結婚が決まり、腹裂きの都市伝説が残る、故郷の竹之山温泉に向かう電車の中で日向は気を失う。目覚めるとそこは異世界の竹之山駅だった。女性の死体、襲いかかる黒い影、繰り返される残酷な悪夢。失った記憶を取り戻したとき、真の恐怖が日向を襲う―。戦慄のノンストップホラー。第24回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作。
『夜行』(小学館)
森見さんの世界観が存分に発揮されている作品だと思います。
一人称で展開していく森見さんの作品は主人公の心理やその変化が非常に分かりやすく物語の世界に入り込みこみやすく書かれています。
ハマる人は超ハマる!
と思います。正直私は結構好きですけどね。(笑)
僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。
私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。
十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。
十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。
夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。
私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。
旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作!
「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」
ホラーではないですしすでに有名ですけどまだ読んだことないという方のために一応ご紹介。森見登美彦さんの作品では ↓ もおすすめですよ。
謎の中毒性があります。(笑)
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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『怪談のテープ起こし』(集英社)
最後に短編集をご紹介いたします。
実話の怪談の中から厳選した怪談を短編集としてまとめてあります。
いや~、このリアルさはまさにノンフィクションでしか表現することはできないものと思います。
やっぱり現実が一番怖いんですかね・・・。(笑)
恐怖は全て、日常にひそむ。
「自殺する間際に、家族や友人や世間に向けて、カセットテープにメッセージを吹き込む人が、たまにいる。それを集めて原稿に起こせればと、俺は考えている」。
作家になる前の編集者時代、三津田信三は、ライターの吉柳から面白い企画を提案された。ところが突然、吉柳は失踪し、三津田のもとに三人分のテープ起こし原稿が届く。死ぬ間際の人間の声が聞こえる――<死人のテープ起こし>。
自殺する者は何を語るのか。老人の、夢とも現実ともつかぬ不気味な昔話の真相は。怪女「黄雨女」とは一体――。
最後に
怖い話は苦手なはずなのにたまに読みたくなっちゃうって思うことありますよね。(笑)
ということで今回は「ちょっぴり怖い、だけどなぜだか引き込まれてしまう。」そんなホラー小説をご紹介して参りました。
今回ご紹介したどの作品も読まれて後悔なさることはないと思いますので、次はホラー作品読んでみよっかなという方の本選びの参考になれば私としては幸いです(´▽`)